【ふじいゼミ】 障害とアート/フラットな福祉〜 みずのき美術館キュレーター 奥山理子 先生【特別講義】 京都ユースオフィス

【ふじいゼミ】 障害とアート/フラットな福祉〜 みずのき美術館キュレーター 奥山理子 先生【特別講義】

日時 2019年10月25日 カテゴリースタッフブログ

みなさんこんにちは!
今回は9/19(木)に開催いたしました、『ふじいゼミ特別講義』についてご紹介させていただきます。

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目次
1. ふじいゼミ特別講義とは?
2. 私が私らしくいられる場所
3. 美術館・キュレーターというお仕事について
4. フラットな関係から生まれる福祉
5. さいごに
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1. ふじいゼミ特別講義とは?

ふじいゼミ特別講義では、「はたらく」ことのおもしろさややりがいを感じることで、参加者のみなさんのそれぞれの可能性を顧みる機会にしたいと考えています。
福祉の分野に限らず、多種多様な分野でご活躍されている講師の先生をお招きして、お仕事や業界のことについてだけでなく、人生や生き方について広くお話を伺います。
今回は、みずのき美術館キュレーターの奥山理子先生をお迎えして、「美術館・キュレーターのお仕事」についてだけでなく、「どうして今のお仕事を選んだのか」についてなど、これまでの半生についてお話しいただきました。

協力

(イメージ画像:Pixabay.com

2. 私が私らしくいられる場所

幼少期から福祉の現場が身近にあった奥山さんは、いつのまにかそこが「私が私らしくいられる場所」だと気づかれたそうです。
自分らしくいられる場所には自分の意識を超えて信頼できる人がいて、その存在が「自分はここにいてもいいんだ」という自己肯定感につながるのだと。でも、そのありがたい存在はずっと変わらないものではなく、社会と関わって行く中で、自分の成長や時間の流れとともに移り変わっていくものだと、自身の経歴に沿ってお話ししてくださいました。
人によって「私らしくいられる場所」は異なるものですよね。家庭・家族である人もいれば、学校・職場、友達との交流である人もいらっしゃると思います。
自分の居場所が人によって違うことを互いに認め合うというのは、なかなかできているようでできていないことなのかもしれませんね。

つながり

(イメージ画像:Pixabay.com

3. 美術館・キュレーターというお仕事について

また、美術館のキュレーターのお仕事についてもお話いただきました。
華やかに見える美術館のお仕事ですが、たくさんのお客さんに来ていただいてお金を稼ぐという経済的な役割はもちろんのこと、作品の所蔵・展示・公演・ワークショップを通して、美術館の思いを社会に伝え続けていく重要な役割を担っているということを教えていただきました。
特に、みずのき美術館は「日本のアール・ブリュット美術館」としての役割を果たし続けていきたいということも、これまでの沿革とともにご紹介いただきました。
「思いを社会に伝える」というのは、こうすればいいといった決まった方法があるわけでもなく、今自分が正しいことをしているのか、間違ったことをしているのかといった判断がとても難しいことだと感じました。
自分一人だけでその答えを模索し続けるのは途方も無いことのように思えますが、信頼できる人、同じ思いを共有できる仲間となら、きっとそれはやりがいのある仕事になるのだろうと感じました…!

あゆぶね制作 - 製作中

(写真:金サジ)

4. フラットな関係から生まれる福祉

最後に、美術館のキュレーターになってはじめてのプロジェクト「Boatbuilding Project アユブネ」についてもお話いただきました。
参加者全員が船造り未経験者。プロの船大工に手とり足とり教わりながら、和船「鮎舟」を制作するという、一見すると無謀にも見えるプロジェクト…!
年齢性別、技術・スキルや障害のあるなしに関わらず、ひとつの目標に向かって一致団結し、個々人を尊重しながら、自分のできることを考えて、互いに協力しながら積極的に行動する。そんな作業を積み重ね、とうとう一艘の舟が完成したそうです。
様々な人とのかかわりの中で、福祉的な視点や立場の違いを理解するというはもちろん大切なことですが、一つの目的を共有して協同するようなフラットな関係の中の方が、より自然に助け合い(福祉的関係)が生まれるのだなと感じました。

あゆぶね制作 - 完成

(写真:金サジ)

5. さいごに

講義全体を通して、一人ひとり、これまでの人生の歩みの中で、きっと誰か信じられる人や信じられるものが必ずある。そんな個々人の大切にしていることをきっかけに、社会とつながれる仕組みづくりが大切なのだと感じました。
奥山先生ありがとうございました!

特別講義は不定期開催ですが、次回実施情報などホームページにてお知らせいたします。
みなさん是非チェックしてみてくださいね♪ 次回もお楽しみに!!

参考リンク

みずのき美術館

(スクリーンショット:www.mizunoki-museum.org